例えば、お客様が長期的なビジネスを望んでおらず、ICOで資金調達したら後は野となれ山となれとお考えであれば、ICO実施には全くリスクは伴いません。
しかしながら、お客様が手がけていらっしゃるビジネスにおいて長期的に良好な顧客関係を築いていきたいとお考えの場合、ICO実施には甚大なリスクが伴います。
ICOを通じて人々を失望させることがあった場合、お客様の主たるビジネスにおいて大きな問題に面することとなる覚悟が必要です。
1. 将来上場する計画がある
東京証券取引所はICOを実施した法人の上場を許可しないと言われています。
2. ホワイトペーパーに記述した計画実行に不安がある
残念なことに多数の詐欺まがいのICOが存在しており、そのようなプロジェクトの関係者はもとより計画を実行するつもりはありません。
そのような悪意はなくとも、力量不足で計画実行できない場合もあります。
例えば、中堅のゲーム会社が仮想アイテム取引のためのトークンを発行しICOを計画したとしましょう。
そうした計画の成功のためには、数多くの市場参加者が必要となります。一方で、ICO単体で数百万もの参加者を集めることは不可能であり、その計画の実施には不可能に近い困難が伴うことが容易に予想されます。
実際、世界的な同様のプロジェクトは、大規模やユーザベースやトランザクションの実現から始まっています。
WAX: 前身となる仮装アイテム売買サービスOPSkinsにおいて週200万件に至る取引を実現した上でICOに踏み切っています。
BUFF: 前身となるゲーム支援サービスは数百万人のインストールユーザを抱え、数多くのメジャータイトルとの提携を実現しています。
なお、当社ではWAX、BUFF、両プロジェクトの経営陣との直接の関係がございますため、ミーティングの設定等も可能です。
ほとんどすべてのICOトークンがよくも悪くも半永久的に公開市場で取引されつづけるため、有期のプロジェクトとの相性はあまりよくありません。
ただし、この問題に関しては、いくつかの解決の方向性はあります。
一つには、トークンの寿命を設定することです。
Apex Token FundはICOで調達した資金を運用する仮想通貨ファンド(toファンド)ですが、24-36ヶ月の期限を設け、期限終了時にファンド資産を持ち分に応じて配当し清算する計画をホワイトペーパーにて記述しています。
また、ICOを行わず、単にトークンセールを行うということも一つの手でしょう。
例えば、スマートコントラクトを通じて独自トークンを販売することも可能ですし、人々はそれらのトークンをDEXと呼ばれる分散型の取引市場にて売買することも可能です。
大々的にICOを行い、複数の公開市場に上場させるよりも、ICO実施主体の責任は軽いものとなります。